別次元のアプローチの3D細胞バイオプリンティングへ
私たちは、プリントされた臓器という夢物語を追いかけてはいません。
私たちのデジタル・バイオプリンティング・RASTRUM™のコア技術は、高スピード、高拡張性、高再現性の3D細胞培養系のために開発されました。
Introduction
3D細胞バイオプリンティングは、これまでにも多くの製品が発表されています。当初、その簡便性から押出式の技術が普及してきましたが、未だ様々な課題が存在します。
私たちは現実主義者です。そして、デジタル・バイオプリンティングの技術をより完璧なものとするために、何年も費やしてきました。それは、迅速で信頼性の高い3D細胞培養モデルの構築への最良のアプローチだったのです。
微小な液滴をプリント
RASTRUM™デジタル・バイオプリンティング(ドロップオンデマンド・テクノロジー)の核心は、インクジェット式であることです。細胞やマトリクス成分を含む、数十ナノリットルほどの微小な液滴を、高速かつ非常に高精度で、さらに細胞に低ダメージにマイクロウェルプレートにプリントできます。
液滴制御の詳細について、私たちのアプリケーションノートをご覧ください。
瞬時にゲル化
私たちは、二つの液滴が混合された瞬間にゲル化するバイオインク製剤を開発しました。二つの液滴はそれぞれ、ポリマーと、細胞・ゲル化剤に分かれており、RASTRUM™ プリンターの別々のバルブから吐出され、ウェル底面の全く同じ場所にプリントされます。プリント後、液滴は、光や温度によるゲル化に頼ることなく、速やかに室温でゲル化し、細胞を適切な組織スティッフネスのマトリクス環境に埋め込むことができます。また、このバイオインク製剤は粘性が低いため、プリントバルブが詰まることもありません。
ゲルは数十マイクロメートルの網目構造となるため、細胞はその中を自由に移動したり、形態変化をしながら3Dスフェロイドを作製できます。
マトリクスの重要性についてはこちらをご覧ください。
3D細胞培養モデルを構築するために
複数のマトリクスをビルディングブロック化し、細胞を埋め込んだ、あるいは埋め込まなかったマトリクス、細胞懸濁液だけ、などを並べてプリントする、などの複雑な3D細胞培養モデルの構築も可能です。RASTRUM™ の正確なプリンティング技術によって、細胞とマトリクスを絶妙にコントロールすることで、手作業では不可能な高度な3D細胞培養モデルを可能にします。
高効率・高再現性のために
RASTRUM™ のデジタル・バイオプリンティングは、ウェル内の極めて正確な位置に液滴を滴下し、一ウェルあたり滴下を数十〜数百回繰返します。これによって、ウェル内の細胞の分布が均一となります。
どのような細胞であっても、ウェル間、日間、施設間で、かつてないスピードと高い再現性を可能にします。